こんな症状にご注意

目の病気はささいなものであっても、深刻な病気に発展することがあります。
以下のような症状がある場合、病気が疑われる場合がありますので、早い段階で眼科専門医を受診しましょう。

※症状を選んでいただくと詳細が開きます。

目やにが出る

結膜(しろめ)やまぶたからの分泌物に老廃物が混ざって目やにとなります。
多量の目やにが出る時は感染性結膜炎やアレルギー性結膜炎、まぶたの「ものもらい」といった疾患が考えられます。特に感染性結膜炎は原因によっては他者へ感染をうつしてしまう可能性もありますので、むやみな接触を避け適切に治療をする必要があります。
目やにの量が多い、色が黄色である、充血もあるといった場合には受診が必要です。

目が痛い

「目がゴロゴロする、まばたきすると痛い」というときは目の異物、角膜や結膜の小さなキズ、さかまつ毛、ドライアイといった原因が考えられます。異物やさかまつ毛は肉眼では見つけにくいこともあります。
目の炎症(虹彩炎、強膜炎)や眼精疲労では「目がズキズキする、針で刺したようにチカッと痛む」といった症状が現れます。
目の痛みが続くと想像以上に不快で、通常の生活に支障が出ます。数日改善しない場合は早めに受診してください。

充血する

結膜(しろめ)の細い血管が拡張すると、血液がたくさん流れて赤く充血した状態となります。
一般的には結膜炎や目のキズで充血することが多いですが、翼状片(結膜が角膜に侵入してくる)や目の炎症(虹彩炎、強膜炎)が原因となることもあります。
特にコンタクトレンズを使用している方で充血が強い場合は角膜(くろめ)に細菌感染を起こしていることがあり、早期に治療を行わなければ大幅に視力が低下してしまうので注意が必要です。
充血とよく似た症状に、結膜の出血があります。見た目は目が真っ赤になり充血と区別がつきにくいですが、細い血管から出血した状態です。多くは加齢に伴う動脈硬化や結膜のしわ、眼精疲労で発生し、1~2週間で自然に吸収されて治癒します。基本的には悪い影響はありませんが、まれに眼底出血等を伴うことがありますので、一度は眼科でチェックしましょう。

見えにくい

比較的若い方では眼鏡やコンタクトが合わないといった屈折の異常が多く、他に眼精疲労によるピント調節力の低下で見えにくくなることもあります。近年増加しているドライアイでもパソコン等が見えにくいと感じることがあります。
中高年では老眼が必発であり、特に若い頃は眼鏡もいらず視力が良かったという方ほど老眼症状が早く強くでる傾向にあります。他にも50~60歳台では白内障や緑内障、黄斑変性といった治療が必要な疾患が増えてきます。
視力低下の原因は多岐にわたるため、自己判断は思わぬ事態を招くことがあります。まずは早期に眼科での正確な診断が不可欠です。

飛びものが見える(飛蚊症)

「目の前に虫が飛んでいるように見える」、「明るいところや白い壁をみると黒いしみがたくさん見える」、「目を動かすとついてくる」といった症状を飛蚊症と言います。多くは加齢性の変化で目の中心部に小さな混濁ができるためであり、視力低下を来すことはありません。
稀ですが網膜剥離や眼底出血といった重要な病気で現れることもあり、一度は原因を調べておいた方が安心です。数が増える飛蚊症や視力低下を伴う場合は早急に受診してください。

目が腫れる

まぶたの腫れはものもらい、皮膚の炎症、食物アレルギー等で発生し、一時的なもので治まることが多いですが、頻度は少ないものの心臓疾患や腎不全による全身の循環障害でみられることもあります。
結膜(しろめ)がブヨブヨと膨れるときは、外部からの刺激によるアレルギー反応が原因です。安静にして患部を冷却すると、数時間で改善します。